このサイトで公開している「公用文テンプレート」では、見出しのアウトラインとスタイルを予め設定しておき、段落にスタイルを適用することで、アウトラインの適用を間接的に実現しています。
実は、「公用文テンプレート」の前身である「アウトライン設定」では、スタイルを介さずに直接、段落にアウトライン(インデントを含む)を設定していました。
しかし、なかなか動作が安定せず(アウトライン記号の直後に(1)などがあると誤作動するなど)、コードにちょっと手を加えると思ったように動かなくなる(スタイルの設定を削除すると目次ができなくなるなど)ことがありました。また、リボンから見出しを設定することができないのも不便でした。
このため、予めアウトラインとスタイルを設定したテンプレートを使い(テンプレートを自動作成する機能も搭載しています)、インデントの機能を分離独立させて、スタイルから見出しを間接的に設定するようにしたのが「公用文テンプレート」です。
その後、ユーザーからの要望で「箇条書き」および「段落番号」を追加したのですが、「アウトライン」とは違って、次のような問題があることが分かりました。
- 「箇条書き」および「段落番号」のスタイルは、デフォルトで「リスト段落」という共通のスタイルが適用されるようになっている。
- 「箇条書き」および「段落番号」は、それらを使っていない状態に後から追加される場合が多い。(「見出し」は、「公用文テンプレート」では、必ず使われていることを前提にしている。)
- 「段落番号」は、番号の振り直しが必要となる。
ワードのスタイルには、「箇条書き」と「段落番号」というスタイルも用意されており、これを使うことで、アウトラインと同じようにスタイルから設定することも可能です。
ただし、「箇条書き」や「段落番号」をリボンのボタンから設定すると「リスト段落」が適用されるため、別個の処理をするためにはリストのタイプを識別しなければならず、その処理が非常に複雑になります。
また、「箇条書き」や「段落番号」が使われていない文書を処理する場合は、最初の段落自体に直接、設定や適用を行う必要があります。「段落番号」の番号を振り直す場合も同じです。
というわけで、「箇条書き」や「段落番号」をスタイルから間接的に設定するのは断念し、リスト設定のプロシージャでクラスを作り、必要の都度、直接、段落に設定を行っています。
コメント