
文書の保管には、PDFファイルが便利ですよね。

うちの法律事務所では、届いた書類は全部スキャナーでPDFファイルにしています。届いたFAXもPDFファイルで読めるようにしています。でも、そのPDFファイルを事件ごとのフォルダに振り分けて保管するのが大変です。

マクロを使えば、エクセルでファイルの整理を行うこともできますよ。

そんなことができるんですか?
ぜひ、教えて下さい。
サンプルのダウンロード
Windowsをご利用の場合は、こちらの統合版をダウンロードしてください(自動でインストールできます)。
Macをご利用の場合は、こちらをダウンロードして手動でインストールしてください。
使用方法
シート
ファイル保管は、Excelのブック(.xlsm)です。操作は、ボタンではなく、セルのダブルクリックで行います。
- 保管:ふだんの作業をするシートです。読み込んだファイルが1行に1件ずつ並び、左から右へ順に入力して保管します。
- 保管先:事件呼名と、その保管フォルダ・担当区分の一覧です。保管すると、自動で追加・更新されます。
- オプション:フォルダなどの設定をするシートです。
- マニュアル:ブックの中の簡単な説明です。
初めの設定
「オプション」シートで、次の項目を、自分の事務所のフォルダに書き換えます(初めは、例のフォルダが入っています)。
- 読込フォルダ:スキャンしたファイルなど、保管する前のファイルがあるフォルダです。複数ある場合は、Alt+Enterで改行して入力します。最後に「\」を付けると、その中のフォルダのファイルも読み込みます。
- 保管フォルダ初期値:保管フォルダを画面で選ぶときに、最初に開くフォルダです。
- SC作成先設定:「複製作成先」(担当者などの区分)ごとに、ファイルのショートカットを作るフォルダです。区分は、保管シートの「複製作成先」のリストに表示されます。フォルダが複数ある場合は、Alt+Enterで改行して入力します。
- コピー作成先設定:「複製作成先」ごとに、ファイルのコピーを作るフォルダです。
- 職務上請求保管先・弁護士会照会保管先:内容に「職務上請求」「弁護士会照会」を含むファイルの写しを保管するフォルダです。
- バックアップフォルダ:ブックのバックアップを作るフォルダです。空欄にすると、バックアップを作りません。
使い方
- ファイルを読み込む:「保管」シートの「番号」列の、表の一番下の次のセル(空欄)をダブルクリックし、「読込フォルダ内のファイル名を読み込みます。」で「OK」を押します。読込フォルダのファイルが1行ずつ読み込まれ、「○個のファイル名を読み込みました。」と表示されます。
- 事件を選ぶ:「事件呼名」列をダブルクリックすると、「保管先」シートが開きます。保管する事件の行の事件呼名をダブルクリックすると、保管シートに戻り、事件呼名が入ります。新しい事件の場合は、事件呼名のセルに直接入力します。
- 内容を入力する:「内容」列に、ファイルの内容(「訴状」「陳述書」など)を入力します。保管先に登録された事件なら、「保管フォルダ名」「保管ファイル名」「複製作成先」が自動で入ります。
- 保管フォルダを確かめる:「保管フォルダ名」が空欄の場合(新しい事件など)は、ダブルクリックしてフォルダを選びます。
- 保管する:「保管日時」列(空欄)をダブルクリックします。ファイルが保管フォルダに移動し、複製作成先のフォルダにショートカットとコピーが作られます。保管日時が入り、行の文字が薄い色に変われば完了です。
自動で入る値
- 日時:ファイル名が「20」で始まり、先頭12文字が数字の場合(「202510181230_スキャン.pdf」など)は、その12文字が入ります。それ以外は、ファイルの更新日時が入ります。「日時」列をダブルクリックすると、入れ直します。
- 保管ファイル名:「日時」+「00000」+「事件呼名」+全角空白+「内容」+拡張子になります(例:「20251018123000000山田太郎 職務上請求書.pdf」)。事件呼名が「(文献)」で終わる場合は、「内容」+拡張子だけになります。拡張子は、元のファイル名の最初の「.」から後ろを引き継ぎます。名前は手で直せます。
- 読み込まないファイル:「.」で始まるファイル、すでに表にあるファイル、「FAXMAILFAX」で始まるファイルは読み込みません。
保管した後
- 取り消す:保管日時が入っているセルをもう一度ダブルクリックすると、ファイルを元の読込フォルダに戻し、ショートカットとコピーを削除して、保管フォルダ名・保管ファイル名・複製作成先・保管日時を空欄に戻します。
- ファイルやフォルダを開く:「読込フォルダ名」「読込ファイル名」「保管フォルダ名」「保管ファイル名」のセルをダブルクリックすると、そのフォルダやファイルが開きます。保管した後は、移動先の「保管ファイル名」から開きます。
- 職務上請求・弁護士会照会:内容に「職務上請求」または「弁護士会照会」が含まれていると、保管のときに専用のフォルダにも写しを作り、「職務上請求保管フォルダにコピーを作成しました。」などと表示します。取り消すと、写しも削除します。
注意点
- ファイルは、コピーではなく移動します(元の読込フォルダからはなくなります)。
- 保管フォルダに同じ名前のファイルがある場合は、「…と同じ名前のファイルが既にあります。」と表示され、移動しません。
- ファイルの移動などは、Ctrl+Zでは元に戻せません。保管をやめるときは、「保管日時」のダブルクリックで取り消してください。
- 読み込んだ行を削除する機能はありません。不要な行は、表の行を削除してください(ブックの「マニュアル」シートには、「番号」列のダブルクリックで削除するとありますが、Ver708でもダブルクリックしても削除されません)。
- ブックを開くと、1日に1回、バックアップフォルダに「日付_ファイル保管.xlsx」のバックアップを作ります。
- 「オプション」シートの例のフォルダ(C:\scan など)のままでは、読み込みやショートカットの作成ができません。必ず自分の事務所のフォルダに書き換えてください。


コメント
各プロシージャの細部説明を記事から削除し、サンプルファイル内のコードにコメントとして記載しました。
これに伴い、バージョンを1.10から1.11に変更しました。
(マクロの機能には、変更ありません。)
ファイルサイズの増大を防止するため。フォルダやファイルの内容を確認するために設定していたハイパーリンクを削除し、VBAでフォルダやファイルを開くように変更しました。
併せて、一旦移動したファイルを元のフォルダに戻した際には、保管先フォルダ名や保管先ファイル名を削除するようにしました。
これに伴い、バージョンを1.11から1.20に変更しました。
フォルダやファイルの内容確認を中止した場合にエラーが生じるバグがありましたので修正しました。
これに伴い、バージョンを1.20から1.21に変更しました。
VAブリッジを使った共同編集に対応させました。
共同編集が不要な方は、単体でお使いください。(Ver610)
仕様を、利用者向けのマニュアル(シート・初めの設定・使い方・保管した後・注意点)に置き換えました。
保管シートの空の行の「複製作成先」のリストを、オプションの「SC作成先設定」から選ぶように修正しました。(Ver708)